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卒業生の声

進路情報

寺嶋 茜

本田技研工業(株) 二輪・パワープロダクツ事業本部 二輪・パワープロダクツ開発生産統括部 完成車開発部 技術マネジメント課

機械工学科

“好き”を学びに変える場所、高専という選択肢

私はバイク好きの両親のもとで育ち、自然とバイクに囲まれ、いつしかHondaのバイクが好きになっていました。そして、小学生の頃に「いつかHondaで働きたい」という夢を持ちました。中学3年の夏、先生に「高専」という学校を紹介され、沼津高専のオープンキャンパスに参加しました。そこで、先輩がHondaの汎用エンジンを分解・組立する実演をしていて、「私もこんなことがしたい!」と強く感じたのを今でも覚えています。

高専で最も印象に残っているのは「実習」の授業です。低学年では、設計の基礎を学びながら、旋盤加工・機械加工・溶接など、各種の加工を実際に自分の手で体験します。高学年になると、設計から加工、検査までを一貫して行う“ものづくりの流れ”に取り組みます。たとえば、グループで手巻きウインチを製作した際には、図面を描き、部品を加工し、組み立てて、最後に動作確認まで行いました。完成したウインチが実際に動いた瞬間は、チーム全員で喜びを分かち合ったのをよく覚えています。
また、製図や実習レポートを自分の手で書くことで、試行錯誤の過程を振り返り、理解を深めることができました。こうした経験から得た学びは、今でも私のものづくりの原点になっています。

現在、私は「Hondaで働く」という夢を叶え、本田技研工業の二輪・パワープロダクツ事業本部で、世界中のバイクの量産開発を支える研究やツールづくりに携わっています。さらに、社内コンペで新たな夢を企画として提案し、そこから立ち上がったプロジェクトにも、通常業務と並行して取り組んでいます。周囲の理解やサポートにも恵まれ、日々成長を感じながら働いています。

学生の皆さんには、ぜひ「好き」を大切にしてほしいです。本田宗一郎さんは「人生は得手に帆をあげて生きるのが最上だ」と語っていました。私も、自分の「好き」を信じて進んできたことで、夢を叶えることができました。ぜひ、自分の「好き」を信じて、前に進んでください。

掲載日:2025.07.22

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