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沼津高専だより125号

学校案内

新年度にあたって(年度方針等)

世界に飛び出せ

学校長 岡田 哲男

学校長 岡田 哲男

 地域貢献とは何でしょうか。静岡県東部で職を得て、この地域を活性化することは確かに地域貢献でしょう。前回の「沼津高専だより」でも述べましたが、地域貢献には様々な形があります。静岡が好きだから静岡の役に立ちたい、このように思う人は少なくないと思います。しかし、静岡県外のことを知らずに静岡に貢献できるでしょうか。同様に、海外のことを知らずに日本に貢献できるでしょうか。
 私は、和歌山市で育ち、京都市、静岡市(この間1年足らずアメリカテキサス)、東京(横浜に居住)、沼津市と生活する場所を変えてきました。この間、地域による(関西圏内ですら)言葉や習慣、考え方などに種々の違いがあることを実感してきました。言語や文化の違いがあることが前提の海外では、むしろ共通点を見出すことに驚きや喜びを感じることもありました。

 皆さん、沼津に、静岡県に閉じこもっていてはわからないことがたくさんあります。地域に貢献するには、その地域のことだけではなく地域の外を知ることも重要です。機会を見つけて、外の世界に飛び出しましょう。

新しい日々の中で

学生生活支援室長 小林 美学

学生生活支援室長 小林美学

 桜咲く4月は新しい年度の始まりです。今年度の入学式はあいにくの空模様でしたが、テニスコート北側の桜並木はいつものように新入生達をあたたかく迎えてくれました。引き続きこれからの5年間、季節毎に装いを変えながらみなさんの学校生活を見守ってくれることと思います。
 新入生ほど大きな変化でなくても、新たな希望や目標を持って4月を迎えた2年生以上のみなさんも新年度に何かしらの変化を感じていることと思います。学生生活支援室は今年度も、困りごとについて学生のみなさんと一緒に考えて行きます。学科から選出された教員や看護師の他、カウンセラーやソーシャルワーカー、精神科医、学生支援コーディネーターなどの専門職も学生のみなさんの利用を待っています。

 冒頭に新年度の話をしましたが、毎日の一日一日も新たな日の始まりです。学生のみなさんの一日一日が、かけがえない日々になることを願っています。

新任の先生を迎えて

機械工学科長 永禮 哲生

機械工学科長 永禮 哲生
新しい、先生が加わりました

 本年度、機械工学科の学科長を務めます永禮です。よろしくお願い致します。今年度は新しく、内野先生が機械工学科のメンバーに加わりました。内野先生は、メカトロニクスや人間工学を応用した自動車の操舵(ハンドル)技術に関する研究をされています。
 若者の自動車離れなどともいわれ、機械工学科の学生でも自動車に興味を持たない学生が増えてきましたが、昨年度から学生フォーミュラへの出場を目指しプロジェクトを立ち上げた在学生がいます。彼らの超えるべきハードルは高いですが、新しいことに挑戦する精神をこれからも大事にして欲しいです。自動車に興味のある学生を例に出しましたが、それ以外でも構いません、何かにチャレンジする学生がいれば、出来る限りサポートしていきます。もちろん、平素の学業が疎かになっては困りますが、クラブ・学生会・寮生会どんなものでも目標をもって活動することは皆さんの糧となります。新年度が始まった今、小さくても良いので新しいチャレンジを見つけてください。

新たなつながりと楽しい挑戦

電気電子工学科長 小村 元憲

電気電子工学科長 小村 元憲
E科歓迎会

 今年度から電気電子工学科の学科長を務めます小村です。昭和51年生まれの48歳です。この4月元気な新入生を迎え、恒例のE科歓迎会を催しました。上級生の企画運営で、学生と教員の総勢100名が参加し、初めは緊張していた新入生もすぐに明るい笑顔を見せてくれました。昨年度定年退職となり、今年度再雇用となられた3名の先生方も教育への思いは更に熱く、本当に頼もしいかぎりです。上級生と下級生のお互いを高め合うつながりの中、それぞれの学生の新しい発見と楽しい挑戦が生まれる空気ができていると感じます。
 現在、Society 4.0からサイバー空間の技術が発展し、一定レベルの情報技術は身に着けやすいツールの一つとなってきています。今後、 Society 5.0でのフィジカル空間技術との融合のために、電気、機械の基幹分野の技術者の重要性が更に増しています。多くの企業や大学からの期待を受け、学生は未来創造エンジニアに向け成長を続けています。

学びと成長の5年間: 高専で築く将来への基盤

電子制御工学科長 鈴木 静男

電子制御工学科長 鈴木 静男

 学科長を拝命し3年目となります。どうぞよろしくお願します。新緑がキャンパスを彩る中、新入生の皆さんを心より歓迎します。この紙面をお借りして令和6年度の本学科の学生サポート体制と教育等についてお伝えします。1年担任は萩原康一郎助教、2年担任は村上真理准教授、1・2年副担任は青木悠祐准教授、3年担任は香川真人助教、4年担任は遠山和之教授、5年担任は川上誠教授です。進学と就職の担当は川上教授です。本学科の中心的科目・電子機械設計製作は香川助教が担当します。教員10名が協力し、学生の活動と生活を支えます。
 高専では、座学による理論の学びと実験・実習による実践的技術の獲得が組み合わさっています。特に当学科では、電子機械設計製作を中心としたロボット教育に力を入れています。これにより専門科目と実験・実習の連携を更に強化しています。高専5年間は、人生で最も心身ともに成長する時期です。今年度も保護者の皆様にご支援とご協力をいただきながら学生たちが大いに成長できる環境を整えていきます。

令和6年度の制御情報工学科の新教育について

制御情報工学科長 鈴木 康人

制御情報工学科長 鈴木 康人
S科実験棟 コンピュータ演習室

 本年度より学科長は2年目となります。
 昨年度は、これまでコロナ対応等の事情により、着手できていなかった教育カリキュラム検討を行いました。
 制御情報工学科には、座学・演習による教育の集大成として4年次に実施される創造設計というPBL(課題解決型授業)科目があります。創造設計は世の中にない商品を開発することを大テーマに、制御技術から情報技術までを組み込んだ機器の企画・設計・試作・発表を行ってもらう演習科目で、十数年もの歴史がある教育課程になります。しかし、昨今では情報技術の進捗が著しく、学生が多岐にわたる情報技術を十分把握して開発できているとはいえず、その補充が必要であるという結論となりました。
 そこで、本年度は、本校の課題研究という制度(学科問わず、1-4年までが受講可能)を活用し、希望者に応用技術紹介と研究機会を提供することが決定されました。
 この高専だよりが出されているころには課題研究の最初の具体的なテーマがいくつか発表されているはずです。1-4年のS科学生の積極的な参加を期待しています。

新年度に寄せての期待

物質工学科長 青山 陽子

物質工学科長 青山 陽子

 昨年度から引き続き、物質工学科の学科長を務めます。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。毎年4月になると、高校や大学への入学時を懐かしく思い出します。桜の花や沈丁花の香り、購入した数冊の教科書の重さ、教室で隣に座ったクラスメートと初めて交わした会話、すべてが映画のワンシーンのように鮮やかに蘇ります。私は、化学の授業でベンゼンから合成される様々な有機化合物の反応図を見たときに、「なんて美しいんだろう」と思ったことがきっかけで、化学の道に進むことを決めました。皆さんは、高専で何を学びたいと思って来ましたか?高専は、工学を真剣に学びたいと思う人には素晴らしい環境だと思います。私たち教員は、全力で皆さんの勉学をサポートします。ただし、学び、つかみ取るのは皆さん自身です。努力して得た教養、知識、技術は、誰も奪うことのできないあなたの財産になります。皆さんの健闘を祈ります。

教養科目について思うこと

教養科長 鈴木 久博

教養科長 鈴木 久博

 教養科では昨年度末をもって国語科の長谷川豊輝先生が辞職、同じく国語科の小林美恵子先生が出向のため今年度から不在となりました。一方、定年を迎えた英語科の成田智子先生は再雇用教員として引き続き教鞭を執っています。また、新たに英語科に塔娜先生、国語科に橋本真佐子先生を迎え、専任教員24名および非常勤講師という体制で臨んでいます。
 私どもが担当する教養科目には二つの役割があると考えています。一つは専門科目を学ぶための基礎学力の涵養です。専門知識を習得するための土台になるとも言えます。もう一つは学生の皆さんが幅広い教養を基礎に、自分の意見や価値観をしっかり持つことができるようにすることです。専門知識や技術を何のために用いるのか、その判断基準ともなるのが一般教養だと考えます。
 このような役割を果たすべく日々教育に勤しんでまいります。皆様のご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

着任挨拶

研究と趣味のつながり

機械工学科 内野 大悟

機械工学科 内野 大悟

 昨年度に東海大学の博士課程を修了し、今年度から沼津工業高等専門学校に採用していただきました。どうぞよろしくお願い致します。
 私は乗り物が好きなために、東海大学では自動車をベースに機械を学んでおりました。大学入学と同時にレーシングカートを始めており、現在もレーシングカートでサーキットを走り、レースに参戦するのが趣味です。速く走るためには自動車や機械について学ぶことも必要ですが、適切な操作と、どうやったら自分が適切な操作ができるのかを知る必要があります。しかし人によって操作の仕方やこれに対する感じ方も異なります。私は人の筋活動量を測定することで、自動車の操作に対する人間一人ひとりの負担や感じ方について研究しています。
 モノづくりでは機械側に目が行きがちです。しかし機械を使用するのは人間です。具体的にどんな人が使用するのか、目を向けてみるとより良いモノづくりができるのではないでしょうか。

学生主体の高専生活

電気電子工学科 高橋 祐太

電気電子工学科 高橋 祐太

 本年度より電気電子工学科に着任することになりました、高橋祐太と申します。私は平成26年度に沼津高専の電気電子工学科を卒業しました。それから筑波大学に編入し、博士取得後、再び沼津高専へと帰ってきました。本校の卒業生ということで高専の雰囲気も知っており、E科にも早くに馴染むことができたと思います。
 そのE科について、私が在学していた時と大きく違うことがあります。それはEスタという活動が行われていることです。Eスタは学生が主体となって勉強会を開き、学年を越えて学生同士で勉強を教えあうという活動です。
 高専生活の中では、こうした活動だけでなく、ものづくりのプロジェクトや学校行事、部活など学生が主体となってチャレンジできる場面があります。学生の皆さんは、ぜひ自ら様々なことに挑戦してみてください。私も教員として、学生が活躍できるようサポートしますので、これからよろしくお願いします。

一緒に楽しんで英語を勉強してみませんか?

教養科(英語) 塔 娜

教養科(英語) 塔 娜

 令和6年4月に英語の教員として着任しましたTANAと申します。みなさんは頑張って英語を勉強していると思いますが、ずっと続けられているでしょうか?気軽に「英語を頑張りましょう」といっても、なかなか理想的に続けられない時もあるでしょう。英語のスキルをアップさせるには長期的な学習が必須になっています。そのため、楽しんで勉強しないと続きませんし、力もつきません。
 英語の学習を続けられるために三つの心構えがあると思われます。① 英語をとにかく楽しむこと②「間違えたら恥ずかしい」という気持ちを捨てること③ 英語が理想的に上達しなくても焦らないこと。以上の三つの点を克服できれば、英語力はますます向上できると思います。私自身も皆さんが授業中英語を楽しめるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

桜咲く沼津の街に来て

教養科(国語) 橋本 真佐子

教養科(国語) 橋本 真佐子

 まだ肌寒いなか、桜がふんわりと綻ぶ季節、富士山の美しい沼津の街は、穏やかな表情を見せていました。関西に長く住んでいた私にとって、静岡は初めての土地でした。3月の京都の立命館大学先端総合学術研究科を修了し、4月から沼津高専の教養科の助教として赴任が決まった時は、まだ高専のこともよく知らないままでしたが、一ヶ月経ってもなお、驚きや戸惑い、そしてドキドキでいっぱいの毎日を過ごしています。
 私は、高校や塾で教鞭を取る傍ら、近代日本の書物や雑誌上の言葉と絵の交流について研究を積み重ねてまいりました。文学や芸術を日常的な体験として豊かにしていくことに興味を持っています。この学校で国語を担当するなかでは、未来のエンジニアたちが自分の思いをアサーティブに伝え、また他者を理解する力を身につけてほしいと思っています。初心を忘れず、沼津高専に貢献していきます。

教育後援会から

学生を後援します

教育後援会会長 𠮷田 千賀子

教育後援会会長 𠮷田 千賀子

 新入生の皆様、保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。高い専門性の教育が特色の沼津高専を選び、大きな夢と希望を抱いて広く県内外から入学した皆様が、5年間の学生生活の中で仲間とともにたくさんの経験を通して身につけた自信を持って、力強くその先の社会へと進んでいくことを願ってやみません。

 教育後援会は学校スタッフと協力して、学生の課外活動・研究研修等の教育環境や、学校や寮の設備等の生活環境を整えて、学生たちを見守ります。そして、時には迷っている背中を少し押し出してやる、そんな文字通りの「後援」をする事が役割の組織です。
 保護者の皆様には、学生が困ったり不安を抱えている際には、親としての助言のほかに一社会人としての助言をする、学生の成長のためにそんな「後援」もしていただけたらと存じます。

 未来を担う技術者達が各々の夢をかなえられるように、皆様のご協力をお願い申し上げます。